ある日・・・僕は街に出て、ふと人が1人きつめに通れる路地を見つけたんだ。

いつも歩いている街なのに、気が付かなかった・・・
その隙間のような路地を通って、奥へと進む・・・

進んで・・
進んでいくと・・・
ふと空間に出た。

そこには、1つのさびれた店。
年老いた男性。

客なんか来るのかな?なんて思える場所だったけど、店に入ってみる。

から~~ん。
ドアベルが鳴る。

老「いらっしゃい」

俺「こんにちは」

老「ゆっくりとしていくといいよ。ここは時間の終わった場所だから」

俺「終わった場所?」

老「ああ・・いろんなものがその思いを抱えて、そして穏やかに終わった場所なんだよ」

俺「ふーん」

不可思議な気もしたけど、せっかくだしと周りを見た・・・
古びた着物・・・壊れた時計・・・かけた机・・・曲がったペン・・・
正直、どれももう使えないや・・と思うようなものばかり・・・

俺「ん?おじいさん・・・これは?」



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老「ああ・・・それかい?それはとある魔法使いが、とある女性のために作った魔法の小瓶だよ」

俺「魔法の小瓶?」

老「その魔法使いはな、案外と偏屈でお願いしてもなかなか首を縦に振らないんだ」

俺「頑固なんだ」

老「信念があるといっておこうかの。その魔法使いが作った小瓶でな。魔法使いは中に入っていた魔法の軸を抜き出して、浄化と消化をし、残っている小瓶はこの店にとおいていったんだよ」

俺「どんな願いだったんだろう・・・」

老「それはその思いを持っている人のものだから知ることは出来ないが、話では子を思うそれはそれは想いの深い母親がもっていたそうだ」

俺「おかあさんか・・・」

老「そう、お母さんだな。我が子を思う母は多いものだが、元主である母は未来をしっかりとみて歩んでいる人だったのだそうだよ。そして、1つの願いが叶ったので、魔法使いに戻したのだそうだよ。」

俺「その人、きっと幸せになるね。」

老「そうだのぅ・・想いをまっすぐ持ったものは必ず良い方向に向かう。己を信じることが大事だというな。そして、魔法使いは手を貸すだけなんだよ・・・」

俺は周りを見渡して、そこにあるものたちは、欠けていたり壊れたりはしているけれど、すごくほほえましく、なすべきことを成し終えた満足した品に見えてきていた。

老「そろそろ、黄昏時が終わる・・・店じまいだ。気に入ったものがあったかい?」

俺「見え方が違ったら全部いいものに見えたけど、なんか俺が持ってるものじゃないような気もしたし・・でも、なんだか気持ちがあったかいや」

老「そうかい、そしたらいつしか・・お前さんが訪ねてこれたなら、またな・・」

俺「え?訪ねてこられたら?」


気が付くと、路地に入った場所にいた・・・
そこに路地はなかった。

でも、気分はいいや・・・あの小瓶を持っていた人は、きっと子供と二人三脚で光の未来にたどり着くだろうな・・・
そんなことを思いながら、家に帰った。


とっぴんぱらりのぷぅ